(生)林檎博’18 ー不惑の余裕ー
行ってきました「椎名林檎(生)林檎博’18 ー不惑の余裕ー」、21日静岡エコパアリーナ。
最the高。
ネタバレ込みの感想は明日の記事に書くのでとりあえず今日は軽く。
林檎博、4年に1度のお祭り且つ今年はデビュー20周年椎名林檎様40歳とアニバーサリーなわけで。そんなアニバーサリーイヤーにふさわしいアニバーサリーライブでした。
セットリストも今昔全制覇といったていで、まさに「椎名林檎博覧会」。意外だけど聞きたかった曲をバカバカぶち込んできます。もちろん定番も。
また、映像演出は今回も児玉監督ですが、これがもう最高。前回のツアー「真空地帯」(後日DVDと映像演出についてちゃんと書きます)と違って会場は大きいしお客様からステージの見え方もイマイチ、まあビジョンにはステージ上を写したりするわけですが、それがもう滅茶苦茶に格好良い。
冒頭のぶっ飛ばし方と、オープニング映像が特に。
これもセトリを言わないと書けないので明日に回しますが、とにかく格好良かった……。
モーショングラフィック勉強しないとなぁ、と思いました。ライブのバックグラフィックでモーショングラフィック、すごく相性が良いよね。
「運命は踊る」
「運命は踊る」を見ました。
ヴェネツィアで審査員大賞、イスラエルの監督による「運命は踊る」予告編
監督はイスラエルのサミュエル・マオス。
なんとも不条理な運命に翻弄されるある家族を描いたミステリードラマです。
ある夫婦のもとに、兵士である息子が戦死した、という知らせが届きます。取り乱し悲しみに暮れる2人。しかし、戦死は誤報。息子は生きていたのです。それを聞いた父親はちょっと複雑な心境…。一方息子は、なんだか現実感のない穏やかすぎる検問所にいて‥…。
劇中で度々登場するダンスのステップ、クルクルと回って結局元の場所に戻ってきます。
そんな抗えない運命に踊らされる人々を見下ろす超越的存在の視点のようなショットが印象的でした。
不条理な運命に抗おうとして起こした行動が、結局運命は変えられないどころか、その結末までの過程が変わることによって残る傷痕がさらに深くなってしまう。哀しい一人間の性ですね。
そんな中ラストに見えるのは果たして希望か幻想か。この幻想を見ることでさえ、ひょっとしたら結末をさらに悪くするのかもしれない。その結果は神のみぞ知る、といったところか。
相棒17 1話「ボディ」
さ、いよいよ始まりましたよ18年目の相棒、相棒シーズン17。
冠城くん4年目突入だったり、昨シーズン最終話での突然の青木くんの特命係入りだったり、異例尽くしの新シーズンとしてスタートしたわけですが、初回拡大スペシャル「ボディ」は安心と信頼の相棒クオリティでした。
監督橋本さん、脚本輿水さんという絶対の布陣で始まった初回。
「ボディ」というタイトルが意味するのは、殺しの絶対的な証拠となりうる「死体」。
資産家一家のぼんくら息子が自身の父親を殺してしまいます。妻三上冨貴江は国家公安委員を務める大学教授。夫が殺人犯、なんてことになれば辞任は必然、困るわけです。
って、ことで父親の若妻と3人で遺体を隠蔽し、父親は行方不明、ということにしてしまいます。
で、三上女史と旧知の間柄だったのが(一応)特命係直属の上司、甲斐峯秋。三上女史を心配した甲斐さんは、特命係の2人を調査に向かわせます。が、調査してほしくない一家と「何でも疑うのが刑事の仕事」といってのける特命係の2人。全面対決です。死体探しをしていたら気づいたら劇的ビフォーアフターが始まっていた、そんな2時間スペシャルでした。
今回の見どころを数点。(ややネタバレ注意かも!?)
特命係にやってきた青木くん
昨シーズン最終回でとんでもない不祥事を起こし、特命係に島流しになった元サイバーセキュリティー対策本部の青木くん。ひねくれものの警察嫌い特命嫌いです。
まあ特命係、とくに杉下右京に対して積もり積もった恨みは計り知れず。
そんな彼が特命係に流されたわけです。愉快じゃないどころの騒ぎじゃない。
ただでさえ警視庁の隅っこにある特命部屋のそのまた隅っこにパーテーションを立て、「サイバーセキュリティ対策本部分室」という模様の入った暖簾で仕切りまで作る拒絶しよう。初回から冠城くんや芹沢さんによる暖簾芸がはかどります。というかパーテーション低すぎてほぼ意味ない。
今まで彼の警察嫌いの根源は何かはよくわかりませんでしたが、ひょっとして杉下右京のような優秀な人材に対するひねくれた嫉妬からくるのかな、なんて思いました。衣笠副総監にも「出来が悪い」って言われちゃってましたし。
今後特命をどうかき乱していくのか、期待です。
一瞬だけ登場した、でもちゃんと登場したカイトくん
衣笠さんが青木くんのことを「出来が悪い」と評したのちのカイトパパ(甲斐峯秋)の台詞、「出来の悪い子供ほどかわいい」。
カイトくん、いつか帰ってきてね。相棒ファン一同待っています。
制作陣もそれを望んでいることを示す今回の登場だったと信じたいです。
腹の底が読めない柄本明
また出ましたよ新キャラクター。
回収できてない人もいるんだからそっちを先にやってくれ
鑓鞍議員、腹の底が読めないにもほどがある。
敵か味方か、なんて煽られてますが、まあ中間じゃないかな、というのが個人的見解。
昨シーズン復活した瀬戸内先生が、残念なことに演じる津川雅彦さんが亡くなってしまったので…。そのくらいの、時と場合によってのらりくらりとしてくるポジションに収まってほしいな、というのが願望です。とりあえず次回の動きを待ちます。
安定のマイペース特命係
今回も特命係、「ひとつだけ」も勝手に家の中をうろうろするのも不躾な質問もいつも通りの安定感。特に「なんなら発注書見せましょうか?」「えぇ、是非。」。そのあとの畳みかけてくる冠城くんがウザい、良い意味で(笑)
もはや安心感まで覚える「杉下右京クビ!?」
何回目でしょうね、杉下右京辞職か!?って。
今回は右京さんもちょっとびっくりだったみたいですが。冠城くんがズケズケものを言うようになった、なんて言ってましたが、ズケズケどころじゃなく勝手に首をかけられました。あのときの右京さんの「…ぇ?」という表情、今までの相棒では引き出せなかった顔かもしれません。でもその後すぐ開き直って「はい、出ます。」と断言するあたりさすが右京さん。
いつの間にか劇的ビフォーアフター
と、いうわけで死体が埋まっているっぽい離れをぶっ壊します。劇的ビフォーアフター。
こんな大掛かりに家建てて壊しちゃって、予算大丈夫?まだ1話だよ?
もちろん死体なんて出てきません。どうする特命係!?(まあ右京さんは一切動じてませんが。冠城くんはやや焦ったか。)といったところで来週に続きます。
大木長十郎を悼む
先日、大木長十郎(いつも特命係をのぞき込んでいる大小コンビの小さい方)役を演じられていました、清水正義さんがお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。
大木さんが覗いている特命部屋が気づけば普通になっていました。寂しいです。
最後に素敵なシーンをありがとうございました。
さて、来週は特命係の逆襲開始!!だそうです。待ち遠しい。
「エンジェル 見えない恋人」
「エンジェル 見えない恋人」を見ました。
ベルギーの映画で、監督はハリー・クレフェン。透明人間の青年と盲目の少女の純愛を描いた映画です。
生まれつき透明人間で姿の見えないエンジェルは、病気の母親と2人でひっそりと暮らしていました。母親から沢山の愛情を受けて育つも、やはり外の世界は気になるもの。
母親からは「他の人には話しかけてはいけない。姿の見えないあなたの事を怖がるから。」と言われますが、隣の家に暮らす赤毛の少女が気になってしまい、こっそりと近づきます。
透明人間だから気づかれない!と思いきや、なんとその少女マドレーヌは盲目で、嗅覚・聴覚の鋭さからエンジェルの事が「見える」のでした。
共に時を過ごす中で恋に落ちていく2人。
そんなある時、マドレーヌは「目の手術を受けることにした。エンジェルの姿が見てみたいから」と。ざっくりこんな感じです。
2人の美しく真っ直ぐに互いを見つめ合う純愛が、美しい自然の中で時を超えて描かれる、とても素敵な映画でした。
登場するモチーフ、シチュエーションは限られていて、何度も同じ場所同じシチュエーションが繰り返されるのですが、そのときの2人の関係性の変化から違って見えてきます。でもいずれの瞬間も美しく愛おしいもので、2人の半生を見守るような穏やかな気持ちになりました。
2人とも幸せに暮らし続けてくれ~~!!
【以下ややネタバレ注意】
エンジェルは自分が「見えない」ことで自身の存在、アイデンティティがあやふやになってしまいます。他人から見えない自分は本当は存在していないのではないか、と。
それを補っていたのが彼を「見る」ことができた母親とマドレーヌの存在でした。で、母親が亡くなりマドレーヌは目が見えるようになり、彼のことが「見える」人がいなくなったとき、本当に透明人間になってしまうわけで。
でも、「見ることが出来ない」マドレーヌの存在を支えていたのも、序盤からPOVで描かれ続けていた彼女を見つめるエンジェルの視線だった。悪く言えば閉鎖的かつ共依存的なのかもしれませんが、「彼らにしか見えない愛があった」とあるように、それはお互いを愛しく見つめ合う純粋な愛で。
一種変態的になってしまいそうな関係をここまで美しく清廉に描ききったのはすごいと思います。
POVという言葉が出ましたが、透明人間を映像で描くうえで姿が見えないというのはやはりネックになるのですが、前半のエンジェル視点によるPOVで彼の息遣い、存在、視線を見事に表現していました。あとは水に落としてみたり、雨のなか体の線が浮かび上がったり。
で、マドレーヌが目の手術を受け目が見えるようになって、エンジェルが「見えなく」なったとき、画面にずっと漂っていたエンジェルの存在感がとたんに消える。
エンジェルの視点は変わらないものの、マドレーヌのはこちらを見ておらず、彼女の視線によって支えられていた彼の存在は一気に薄くなってしまう。2人の視点が切り替わったときの存在感の落差に胸が締め付けられる思いでした。
けれども、マドレーヌを支えていたのもエンジェルの視線だった。2人はそれを取り戻すために試行錯誤します。マドレーヌなんてまた目が見えなくてもいいといった勢い。
こういったところのまっすぐさが先に述べた清廉な雰囲気につながったのでしょう。
ラストでもう、このまま家族で幸せに過ごしてくれ~~~!!!!と祈るばかりでした。こうやって愛は繰り返され、家族は続いていくのだな、と。
「ジョン・ウィック」
今までアクションはあまり観てこなかったのですが、大学で映研に入り、ミッション:インポッシブルやらトランスポーターやら香港国際警察やら、諸々も観たわけで、少しずつですがアクション沼に片足を突っ込んでいるところでこれです。ジョン・ウィックです。
キアヌ・リーブスーーーーーーー!!!
もうね、キアヌが無茶苦茶に格好良い。
ジョン・ウィック、最強の「ガンフー」使いで、爽快にバッタバッタと敵をなぎ倒していきます。
銃を乱射する訳ではなく、華麗な動きで一発一発を確実に撃ち込んでいくのは圧巻の一言…。
最強の「殺し屋の殺し屋」、ジョン・ウィックは、愛する妻と穏やかに暮らすために闇社会から足を洗います。
が、妻を病気で失い絶望の淵へ。
その後届いた妻の遺した愛犬と、かすかな希望を胸に新しい生活を始めます。
はい、まずここまででも最高。
犬と始めて会ったときのキアヌの眼がたまらないし、わんこも愛くるしすぎる。
正直ここまでで2時間の映画出来るんじゃないか、っていうくらいの密度だし大好きです。
で、そんな穏やかな生活も束の間、ロシアンマフィアノボンクラ息子が、
「あの車欲しい~」とジョン宅を襲い、愛犬まで襲っちゃったもんだからさあ大変。
ジョン・ウィック激オコです。
マフィアのお父さんも息子の行いを知ってびっくり&激怒。
ジョンの復讐に全面抗争を覚悟します。
ここでジョン・ウィックが殴り込みのために封印(コンクリートで)していた仕事道具を掘り出し、身支度をするのですが、その一連の流れがまた堪らない。
プロフェッショナル(殺し屋)の仕事(殺し)の準備ってすごく格好いいですよね…‥。
ウィレム・デフォー演じるマーカスが銃を取り出して身支度するシーンもあるのですが、私的にはここだけでもジョン・ウィック見て良かった…‥って思いました。
年季の入った「仕事人」の手、丁寧に扱われてきたであろう仕事道具たち、これから行う仕事を感じさせない穏やかな表情…ウィレム・デフォーやっぱ好きです…‥。
この後はまぁネタバレを防ぐためにジョン・ウィック無双、とだけにしておきますが、ジョン・ウィックも超人ではなく、ちゃんと殴られたら痛いし生傷は絶えないけども、そんな中でもちゃんとスタイリッシュに戦い続ける、もう最高ですわ…。
劇中、裏社会のコミュニティーが表情豊かに描かれます。
殺し屋御用達のホテルがあったり、そのなかで「仕事」をするのは掟に反していたり、そしてジョン・ウィックがとにかく顔が広い。
そしてみんなジョン・ウィックに優しい。
まあそれも彼の圧倒的な強さを知っての事なんでしょうが。彼もキアヌしかり、「良い人」オーラありますし。
なんだか今回は語彙力不足を露呈してしまった気がします。それ程大興奮でした。
とりあえず、早めにチャプター2を観て、3に備えたいです。
で、アクションももっと観よう、と。
お勧めのアクション映画あったら教えていただけると喜びます。
「複製された男」
「複製された男」、DVDを借りて観ました。
主演、ジェイク・ギレンホール、監督、ドゥニ・ビルヌーブ
主人公の冴えない歴史教師アダムが、たまたま見た映画に自分とそっくりの俳優が出演しているのを発見。瓜二つの俳優、アンソニー(ジェイク・ギレンホール2役)と出会うことで、アイデンティティーを失っていく二人。やがて事態はそれぞれの恋人、婚約者をも巻き込み大きく動き出し…といったミステリー。
まず率直に観終わった第一声が
「 わ か ら ん ! ! !」
いやほんとに。初見では全然わからなかった。
なんか「脳力が試される」という謳い文句だったけど、私の脳力では及びませんでした。
ひっかかるポイント、カギとなるポイントはつかめたのですが、それをうまいこと整合性が取れるように繋げられず。結局なんだったんだ…といった印象でした。
で、ネタバレ付きの解説等読みまして。(ここではネタバレしません、ご安心を)
「あーーそういうこと!!」とすっきりハマっていき、
「はぁ~うまいなぁ~あ~そこがそうつながんのか~」と感心しきりでした。
惨敗です。ここで詳しく言えないのが辛い。
そうなると、もう一度見直して一つ一つ確認したくなるのが人の性。
私だってそうしたいです。あのシーンとか見直して確認して腑に落ちたい。
ジェイク・ギレンホールの2人の演じ分けをもう一度見たい。
でも、私の前には滅茶苦茶大きい壁が立ちはだかっているのです。
そうです、おぞましき蜘蛛です。
この作品、パッケージにも表示されていたり(冒頭から登場するしこれはネタバレじゃないよね)、蜘蛛がキーポイントとして登場するのです。
まぁ、蜘蛛、ものすごく苦手なわけで。
毛の生えた足がちゃんと映るし、初っ端から何度か再生を止めてリタイアを考えたくらいでした。蜘蛛が映るシーンは拷問かと思った。
解説とか見ると蜘蛛もすべて納得できるのですが、もう一度あの拷問に耐えられるかと言われたら、自ら進んで受ける気はしない…。となってしまうのです。
と、いうわけで結論。
よく見て、考える楽しみのあるミステリー。
分からなくても解説等で納得できたときのスッキリ感は最高。
だが、
蜘蛛苦手な人はお勧めしません!!
以上。
ある会話に関する幾つかの可能性
先ほど公開しました。
今年の4月、所属しているサークルで撮影したものです。
こういうの作るの楽しいですよね、謎言語。
謎言語にインチキ字幕とかインチキ吹替とか、続編をいろいろ考えています。
またそのうちに。